建ぺい率(ケンペイリツ)

建ぺい率とは「敷地面積に対する建築面積の割合」のことです。
「建ぺい率=建築面積÷敷地面積×100」で計算できます。建築基準法第53条 で用途地域ごとに上限が定められています。上限を超える面積の建物は建築できません。
建ぺい率に上限を設けることで、敷地内に一定の空地が確保され、火災時の延焼防止や避難経路の確保に役立っています。また、住環境を重視する地域ほど上限が低く、日照や通風、町並みの美観維持にも活用されています。
建ぺい率の算出に用いる「敷地面積」は、土地の面積を指します。ただし水平投影面積(真上から見て測定した面積)であり、地面の傾斜や凹凸が考慮されておらず、実際の面積と異なります。
「建築面積」は、建築物の外壁または外壁内の柱の中心線で囲まれた部分の面積を指します。ただし、軒・バルコニー・オーバーハング等の外壁から突き出した部分には、細かい加算・非加算のルールがあります。
建築後に、法改正や用途地域の見直し等で、建ぺい率の上限が下がった地域もあります。このケースで建ぺい率超過となった建物は、確認申請が必要な規模のリフォームをする際に、現行基準に適合させる必要があります。
なお、漢字では「建蔽率」と書きます。しかし「蔽」が常用漢字表に掲載されたのが2010年のことであり、今でも「建ぺい率」の表記が多く用いられています。