物件購入の前には徹底的な下見・内見が必要な理由と確認項目

物件購入の前には徹底的な下見・内見が必要です。不動産は金額が大きいことに加え、良いと思った物件が見つかると購入意欲が非常に強くなり、肝心の入居後のリスクについて十分な調査や慎重さを欠く方が少なくありません。
また、不動産は需給バランスによる価格への影響が強い商品でもあります。気に入った物件が相場価格よりも安い場合、相応のリスクや不具合が存在している可能性が高いため特に注意が必要です。
Youtubeでは弊社代表の沢辺が物件購入時のチェックポイントを「新築戸建」「中古戸建」「中古マンション」の種別ごとに解説しています。
本記事の主な内容は以下のとおりです。
- 物件の下見・内見をする前に確認項目の把握が重要
- 内装よりも「変えられない部分」である外を重視すべき
- ホームインスペクションなどの専門家への確認依頼もおすすめ
- 最終的には自らの知見や直感で判断することとなる
不動産は図面などの書類で分かることも多い一方、現地でしか確認できない部分も多く存在します。
今回は中古物件の購入を検討されている方に向けて、下見・内見が必要な理由と確認項目について詳しく解説していきます。
目次
物件の下見・内見で確認したい項目
物件の下見・内見では以下6つのポイントを押さえておくことが重要です。
- 立地条件
- 周囲の環境
- 外壁の状態
- 水廻り
- 隣地境界
- 防音性能や遮音性能
立地条件
立地条件については、駅距離や日照条件の他にも、敷地形状や敷地周囲の道がどの様に接しているかについても確認が必要です。
立地条件は不動産の資産価値に特に大きく影響する項目です。将来の売却の可能性も視野に入れながら、周辺エリアの将来性や法令上の制限について、ご自身でも調査しておくと良いです。
周囲の環境
周囲の環境の確認も必要です。学校や公園、病院など生活利便施設の確認は必須と言えます。
また、鉄道や大きな道路が近い場合、振動や騒音、粉塵のリスクも想定されます。これらの状況は時間帯によっても異なるため、可能であれば日中と夜間の両方確認しておくと良いでしょう。
外壁の状態
雨漏れや風害は生活に大きな支障を与えます。
外壁部分にクラックと呼ばれるヒビがある場合、壁の中に水が侵入して構造部材を劣化させる恐れがあります。内装は修理や交換によって割合簡単に手入れができますが、外壁や躯体などの修繕には非常に大きなコストと時間を要するため、特に注意して確認する必要があります。
水廻り
トイレや浴室、キッチンなどの水廻り設備は使用頻度が高く老朽化が進みやすい部分です。
一般的にトイレは10年、浴室は15年、キッチンは20年が交換の目安と言われています。各設備のリフォーム履歴などは必ず売主にヒアリングしておき、交換時期が到来している、あるいは常態が芳しくない様に見えた場合は予めリフォーム費用を想定しておくことをおすすめします。
隣地境界
隣地境界は土地の所有範囲を決定する重要な判断材料です。
隣地境界標はコンクリート杭やビョウ、金属プレートなどが境界点に設置されています。しかし、経年劣化や道路工事などによって隣地境界標が無くなってしまうケースは珍しくありません。このような場合は契約締結までの間に改めて測量し、境界標を復元してもらうことが望ましい対応方法です。
収納
収納スペースは生活利便性に大きく影響します。
図面上では収納の詳細な寸法記載が無いことが多いです。そのため、現地では寸法や容量を測っておき、入居後に荷物がしっかり収まるかを想定しておくと良いです。
防音性能や遮音性能
防音性能や遮音性能は、構造や壁厚によって大きく異なります。また、見た目では強固な建物であったとしても、築年数や壁の造り方、部材によっても性能が違うため、基本的な知識は備えておくと良いです。
防音性能・遮音性能については下記の記事で詳しく解説していますので、気になる方はチェックください。
内装よりも外を重視すべき理由
不動産は内装などの「変えられる部分」と立地や建物構造などの「変えられない部分」で分かれます。
内装はリフォームを施すことによって比較的容易に変更することができますが、立地条件や構造は基本的に変更することができません。
外的要因は居住性のみならず、資産性も大きな影響を及ぼします。今後の国内における不動産市況は、少子高齢化による影響から「上昇・維持するエリア」「下落するエリア」の二極化がより明確に進むと言われています。
実際、将来予測を行うことはプロであっても難しいことではありますが、特に将来売却の可能性がある方は、検討物件が5年後、10年後にはどの程度の価格となっていくのか、周辺エリアの動向もしっかり調査することで購入判断することをおすすめします。
ホームインスペクションの利用もおすすめ
ホームインスペクション(住宅診断)の利用もおすすめです。
ホームインスペクションとは、住宅診断士が第三者の目線で住宅を検査し「劣化状況」「改修すべき項目」「おおよその改修費用」をアドバイスしてくれる制度で「建物状況調査」とも呼ばれます。
おおよそ5~8万円の費用が発生しますが、住宅購入前にプロの目線で建物の状況を把握することができるため、安心・安全な取引ができるとして現在注目を集めている制度です。
なお、ホームインスペクションは建物の安全性を保証するものではないため、万が一入居後に報告されていない不具合が見つかったとしても、ホームインスペクションを行った会社に対して補修や保証を請求することができません。
そのため、不具合に対する保証を希望する場合は別途6~7万円程度の「住宅瑕疵保険」への加入することで備えるという方法もあります。
ホームインスペクションについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
自分の直観にも頼ること
物件の仕様は一定レベルであれば資料から確認することが可能です。しかし最終的には、実際に見て、聞いて、触った「感覚」で判断しなければならない部分もあります。
例えば、家の周囲に飲食店街がある、あるいはゴミ集積場などが近くにあるために騒音や悪臭のリスクがある場合、ご自身で確認し、さらに自らのリスク許容度に応じて判断する必要があるのです。
さらに、仲介会社が教えてくれることが全て事実で正しいのか、実際のところはわかりません。アドバイスにはしっかりと耳を傾けながら、自らもネットや第三者からの意見を収集し、やはり最終的にはご自身の知見や直観で判断することが求められます。
おわりに:失敗しない購入には慎重な調査と徹底的な下見・内見が必須
不動産は図面などの書類で分かることも多い一方、現地でしか確認できない部分も多く存在するため、事前に確認すべきポイントを整理し、内見でしっかり確認してから購入判断することが重要です。
特に、立地条件や建物構造などの外的要因や建物の状態は居住性のみならず、資産性も大きな影響を及ぼします。
ご自身の確認だけでは不安な場合は、最近注目を集めている「ホームインスペクション」と呼ばれる住宅診断を受けることもおすすめです。
購入の判断は、最終的にはご自身の知見や直観に頼ることとなります。周囲のアドバイスにはしっかりと耳を傾けつつ、ご自身が実際に見て、聞いて、触った感覚も大切にしながら、リスク許容度に応じて購入判断する必要があるのです。
この記事を書いた人

スターフォレスト代表取締役増田浩次(ますだこうじ)
埼玉県出身。親族の大半が不動産業界を営んでいたことから、自身も不動産業界へ入って30年近くが経ちます。モットーは、お客さまに喜んでいただけるような的確な提案をすること。お客さまには物件の良いところも悪いところもすべてお話しています。
宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー、損保募集人資格を所持しておりますので、住宅ローンや資金計画のご相談・アドバイスもお任せください。
この記事を監修した人

株式会社ユナイテッドリバーズ代表取締役沢辺敦志(さわべあつし)
千葉県出身。自身の自宅購入時に、不動産仲介会社に不満を持ったことをきっかけに不動産売買仲介業を開業し、不動産仲介手数料無料機構イエフリをオープンさせる。
自身の苦い経験から、受付・接客業務に特にこだわってチームづくりを心がけてサービス運営している。
趣味は料理、二児の父。