不動産のサブリース新法とは?注意点や問題点などを解説

賃貸経営における方法の一つである「サブリース」
サブリースとは、サブリース会社が不動産オーナーから物件を一括借り上げし、一般のエンドユーザーに一戸単位で転貸するというビジネスモデルを指しています。
サブリース会社は不動産オーナーに対して「家賃保証」をすることが一般的です。そのため、オーナー側にとって安定的な収益を見込むことができることから根強い人気がある一方、サブリースは契約上のトラブルが非常に多いビジネスモデルでもあります。
Youtubeでも弊社代表沢辺が実際にワンルームマンション投資において、サブリース契約被害に遭われた方の内容を公開しております。
本記事の主な内容は以下のとおりです。
- サブリースでは入居率に関わらず家賃保証される
- 不動産オーナーにとってメリットが大きい一方でトラブルも絶えない
- 頻発するトラブルを背景に「サブリース新法」が施行された
- サブリースを利用する際は不動産オーナー自らの理解が重要
頻発するトラブルを背景に、2020年12月15日に「サブリース新法」が施行されました。
今回は賃貸物件の購入を検討している、あるいは賃貸経営に興味がある方に向けて、サブリースの基礎知識とサブリース新法の内容ついて解説していきます。
目次
そもそも「サブリース」ってなんだろう?
「サブリース」とは、「サブリース会社」が一括借り上げによって不動産オーナーの家賃を保証するビジネスモデルです。サブリース会社は一括借り上げ後、一戸単位でエンドユーザーに転貸します。また、サブリース会社は賃貸管理会社として、物件の管理や入退去手続き、賃料回収なども行うことが通例です。
不動産オーナーからみるサブリースのメリット・デメリット
サブリースは一般の不動産オーナーにとってメリットが大きいと言えます。デメリットと併せてみていきましょう。
サブリースのメリット
- 賃貸経営上の手間がかからない
- サブリース契約期間中は家賃が保証される
賃貸経営は、不動産オーナーが物件を管理する、あるいは賃貸管理会社に業務委託をして管理してもらうことが一般的です。そのため、賃料変動リスクについては常に不動産オーナーが負うこととなります。
一方、サブリース契約では賃貸管理会社へ業務委託することに加え、一括借り上げにより契約期間中の賃料変動リスクはサブリース会社が負うこととなるため、不動産オーナーは賃貸経営する上で手間がかからず、安定的な収益を確保することが可能です。
サブリースのデメリット
- 賃料相場が上がってもオーナー収益は変わらない
- サブリース契約上のトラブルに遭うリスクがある
サブリースでは、契約期間中の賃料変動リスクはサブリース会社が負うこととなります。そのため、市況変化などにより賃料相場が上昇し、エンドユーザーからの賃料売上が上がったとしても不動産オーナーは決められた賃料しか得ることができません。
また、サブリース会社の中には悪質な会社も存在しています。サブリース会社にとって明らかに有利な契約内容とすることで、不動産オーナーに対して契約期間中に大幅な賃料の減額を求めたり、解約時には信義則に反するような違約金を請求するなど、サブリースに関するトラブルは非常に多い状況です。
2020年に改正された「サブリース新法」とは?
不動産オーナーが一般の方である場合、理解が曖昧なままに契約が締結されてしまうケースが少なくありません。この場合、契約後に大きな認識のズレが生じる、あるいは昨今ニュースを賑わせた「かぼちゃの馬車問題」の様に、悪質な業者の企みにより不動産オーナーがローン破綻するなど、深刻なトラブルも多数発生しています。
この様な状況を背景に、2020年12月15日に「サブリース新法」が施行されました。
サブリース新法の主なポイントは3つです。
- 誇大広告の禁止
- 不当勧誘の禁止
- 特定賃貸借契約締結前の重要事項説明
誇大広告の禁止
サブリース広告では「賃料20年保証」「空室保証」のように、実際は定期的な家賃見直しがあるにも関わらず、事実誤認させるような広告が数多く展開されています。
サブリース新法では「家賃保証」や「「空室保証」などの広告をする場合には、隣接部分に「定期的な家賃見直しあり」や「家賃減額あり」など、不動産オーナーにおけるリスクを認識させる表示を行うことを義務付けています。
誇大広告と併せて知っておきたい「おとり広告」についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
不当勧誘の禁止
不動産オーナーの契約や解除の判断に影響を及ぼす重要な事項について、サブリース会社が故意に事実を告げない、あるいは事実と異なることを告げることを禁止しています。さらに、長時間にわたる勧誘や、契約を断っているにもかかわらず無理に勧誘することなど、営業上の禁止事項についても触れられています。
特定賃貸借契約締結前の重要事項説明
サブリース契約を行う場合は、その内容等について書面等を交付して説明しなければならないとしています。不動産売買と同様に、賃貸借契約締結前に賃料や管理方法、転貸条件など、物件や契約に関する重要事項を不動産オーナーへ説明することにより、契約後の誤解によるトラブルを未然に防ごうとするものです。
サブリースを利用するなら業者選びは徹底的に行いましょう
サブリース問題は、サブリース会社の説明不足や不動産オーナーの確認不足から生じるもの、あるいはニュースになるような悪質なものまで存在していますが、サブリースのビジネスモデル自体に問題があるわけではありません。
サブリースを利用すれば先述のように不動産オーナーにとっても大きなメリットがあります。そのため、不動産オーナー自らがビジネスモデルや賃料相場、リスクを正確に理解し、そのうえで信頼できるサブリース会社を選ぶことが重要です。
おわりに:トラブルを防ぐには、不動産オーナー自らの知識を高めることが重要
「サブリース」とは、賃貸管理理会社などの「サブリース会社」が不動産オーナーから物件を一括借り上げし、一般のエンドユーザーに一戸単位で転貸するというビジネスモデルを指しています。
不動産オーナーにとってはサブリース会社が賃貸管理と家賃保証を行ってくれるため、賃貸経営するうえで手間がかからず、また安定的な収益を確保できることから人気のビジネスモデルとなっています。
しかし、特に不動産オーナーが一般の方である場合、契約内容の認識のズレや悪質なサブリース会社によるトラブルが多発しています。この様な状況を背景に、2020年12月15日には誇大広告や不当勧誘の禁止、重要事項説明の義務化などが盛り込まれた「サブリース新法」が施行されました。
サブリース新法では、サブリース会社に対する営業上の制約や義務が厳しく設定されており、不動産オーナーにおけるリスクは大きく低減されたと言われています。
サブリースというビジネスモデルは正しく利用されれば、不動産オーナーにとっても大きなメリットがあります。利用される際は、不動産オーナー自らが仕組みやリスクを十分理解し、徹底した調査を行なったうえでサブリース会社を選ぶことが重要です。
この記事を書いた人

スターフォレスト代表取締役増田浩次(ますだこうじ)
埼玉県出身。親族の大半が不動産業界を営んでいたことから、自身も不動産業界へ入って30年近くが経ちます。モットーは、お客さまに喜んでいただけるような的確な提案をすること。お客さまには物件の良いところも悪いところもすべてお話しています。
宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー、損保募集人資格を所持しておりますので、住宅ローンや資金計画のご相談・アドバイスもお任せください。
この記事を監修した人

株式会社ユナイテッドリバーズ代表取締役沢辺敦志(さわべあつし)
千葉県出身。自身の自宅購入時に、不動産仲介会社に不満を持ったことをきっかけに不動産売買仲介業を開業し、不動産仲介手数料無料機構イエフリをオープンさせる。
自身の苦い経験から、受付・接客業務に特にこだわってチームづくりを心がけてサービス運営している。
趣味は料理、二児の父。