不動産売却を検討している方は損しないために相場を知っておこう

不動産売却で損をしないためには売り出す前に「価格相場」を把握しておくことが非常に重要です。
不動産価格は駅からの距離や土地面積、築年数や間数など様々な要因によって構成され、さらに周辺の再開発などによるエリア事情も実勢価格に大きな影響を与えます。

このように相場価格の構成要素が非常に複雑であるため、売却する際は仲介会社による「不動産査定」の提案を受け、売出価格を決めることが一般的です。しかし、この不動産査定には「高すぎる査定額」あるいは「安すぎる査定額」と、仲介会社の事情によって相場と乖離した価格が提案されるケースもあるため注意が必要です。

東京の中古マンション価格相場については、弊社代表の沢辺がYoutubeで解説しております。

本記事の主な内容は以下の通りです。

  • 不動産は売却のタイミングによって相場価格に大きな差が生じる
  • 「査定価格」は相場と大きく異なる可能性もあるため特に注意
  • 相場を調べるには「不動産取引価格情報検索」と「簡易査定」を利用しよう
  • 将来売却する可能性がある方は定期的な相場チェックがおすすめ

かつて、不動産に関する情報は一般消費者からはアクセスすることが難しく、仲介会社に問い合わせる、あるいは提案された内容から物事を決定するしかありませんでした。
しかし現在はインターネットの普及により、不動産の知識や売却の方法、そして価格相場に至るまで幅広い情報を入手することが可能となりました。

今回は不動産売却を検討されている方に向けて、損をしないためにまずは知っておきたい「相場」について、基礎知識と調べ方を解説していきます。

不動産売却をするならまずは相場を知ることが大切

不動産は他の商品と同じように「相場」が存在します。相場は市場に流通する商品の「需給バランス」によって決定されています。
高額商品である不動産は需給バランスに影響を与える構成要素が多く、景気情勢や周辺環境の変化など想定しにくい社会的要素も影響します。

不動産は売却のタイミングによって相場価格に大きな差が生じます。したがって、今すぐ売却する必要がある方はもちろん、今後売却する可能性がある方も含めて、相場価格を事前に把握しておき、売却前後のスケジュールや方針を判断することが、損しない売却を実現するためには非常に重要なのです。

不動産売却の流れや必要な期間についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

査定価格には要注意

注意すべきは仲介会社による「査定価格」です。
不動産売却をする際は、仲介会社による「不動産査定」の提案を受け、最終的な売出価格を決定することがほとんどですが、実は仲介会社の事情によって「相場より高すぎる価格」や「相場より高すぎる価格」というように、相場と乖離した価格を提示されるケースも少なくないのです。

なぜ「高い」「安い」査定価格を提示するの?

仲介会社の売上である「仲介手数料」は成約報酬です。したがって、売買契約が成立して初めて収益化されるビジネスモデルであるため、仲介会社の立場としては「なるべく早く、確実に」成約させる必要があります。

しかしながら、現在はインターネットの普及などにより複数社に査定依頼することが一般的となっており、査定をしても仲介競合により売却依頼を獲得できない可能性もあります。そこで、他の仲介会社よりも高い査定価格を提案する会社が存在し、売主としても「そのくらい高く売れるなら・・・」と、査定価格を最終的な判断材料として仲介会社を決定してしまうことがあるのです。

ただし、相場よりも高い価格ということは売却期間に相応の時間を要する可能性もあります。チャレンジングな売出価格のために検討顧客がなかなか集まらず、徐々に価格を下げていき、結局は相場価格と大差の無い成約価格となることが多いです。
このように、相場価格より高すぎる査定価格である場合、時間的なリスクが生じるのです。

一方、安すぎる査定価格を提案される場合もあります。こちらの方がレアなケースはありますが、仲介会社が競合する仲介会社が居ないと察知した時や、売主が少々売却を急いでいると判断した場合は相場よりも安い査定価格を提示し、買取業社への売却を進めることがあります。
買取業社への売却は時間的リスクを回避することや、売却手続きが簡便であるなどメリットもありますが、売主が望んでいなくても買取に誘導するような仲介会社も存在するため特に注意しなければなりません。

不動産の相場を知る方法

不動産の相場価格を知るには主に以下2つの方法があります。

  • 「不動産取引価格情報検索」を利用する
  • 仲介会社に「簡易査定」を依頼する

「不動産取引価格情報検索」を利用する

「不動産取引価格情報検索」は国土交通省が運用する不動産価格の検索サイトです。
不動産を売買すると、国から「土地取引状況調査票」が届きます。国土交通省ではこの調査票の回答内容により「公示地価」と呼ばれる土地価格の公的指標を算出し、毎年7月1日に発表されています。

不動産取引価格情報検索は、土地取引状況調査票の回答内容を「不動産の取引価格情報提供制度」に基づき公開されているもので、「どこで・いくらで売れたか」という取引事例を検索することができます。

ただし、個人情報保護の観点から所在地については町名までとなっているため、詳細な内容を把握することができません。そのため「あくまでエリア全体の相場価格を把握する最初の一手」として位置付けて利用することがおすすめです。

仲介会社に簡易査定を依頼する

仲介会社に「簡易査定」をすることで相場を知ることもできます。
簡易査定では対象物件の所在や面積、築年数などの基本情報と過去の取引事例から想定価格を算出します。実際に現地を見る必要がなく、データだけに基づいて算出することから「机上査定」とも呼ばれます。

仲介会社に依頼すれば、早ければ数時間〜1日で簡易査定価格を提示してもらうことが可能です。なお、簡易査定では会社によって価格に大きな差は出ませんが、価格の信頼性を高めるためにも必ず2社以上の依頼するようにしましょう。

不動産売却の基礎知識と査定における注意点はこちらの記事でご覧いただけます。

不動産売却の相場を知る上で注意したいこと

  • 必ず「成約価格」を相場価格と理解する
  • 相場価格は数年単位で変動することを理解しておく

相場価格は「成約価格」を相場価格として理解しておく必要があります。
相場価格の調べ方の一つとして、大手不動産ポータルサイトなどで売り出し中の周辺物件を検索することが紹介されることがあります。実際は多くの取引で値引きが行われており、売出価格と成約価格は乖離している場合があるため注意が必要です。

また、相場価格は数年単位で必ず変動します。不動産価格は他商品よりも非常に高額であるため、たった数%変動するだけでも数十万円、数百万円の価格差が生じます。したがって「数年前はこのくらいの相場だったから」といって、いざ売却するタイミングでは良くも悪くも相場価格がイメージと異なるケースが高い可能性で生じてしまうのです。そのため、将来売却する可能性がある方は、定期的に相場をチェックしておくことがおすすめです。

おわりに:相場を知ることで「時間的リスク」「金銭的リスク」を回避できる

不動産価格は駅距離や面積、築年数や間数など様々な要因によって構成されます。そして相場価格は、景気情勢や周辺環境の変化などにより数年単位で変動するため、売却する際は仲介会社に「不動産査定」を依頼して具体的な分析により売却想定価格を算出し、売出価格を設定します。

ただし、査定価格は仲介会社の事情によって「高すぎる価格」「安すぎる価格」を提示される可能性もあるため注意が必要です。いずれにしても相場価格と乖離した価格を了解してしまうと、なかなか検討顧客が見つかりにくい、あるいは望んでもいないのに業者買取で進められるなど、時間的リスクと金銭的リスクが生じてしまいます。

これらリスクを回避するためには、事前に相場価格を把握して売却の可否を決定する、または自身が納得できる売出価格を設定することが非常に重要なのです。

この記事を書いた人

スターフォレスト代表取締役増田浩次(ますだこうじ)

埼玉県出身。親族の大半が不動産業界を営んでいたことから、自身も不動産業界へ入って30年近くが経ちます。モットーは、お客さまに喜んでいただけるような的確な提案をすること。お客さまには物件の良いところも悪いところもすべてお話しています。
宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー、損保募集人資格を所持しておりますので、住宅ローンや資金計画のご相談・アドバイスもお任せください。

この記事を監修した人

株式会社ユナイテッドリバーズ代表取締役沢辺敦志(さわべあつし)

千葉県出身。自身の自宅購入時に、不動産仲介会社に不満を持ったことをきっかけに不動産売買仲介業を開業し、不動産仲介手数料無料機構イエフリをオープンさせる。
自身の苦い経験から、受付・接客業務に特にこだわってチームづくりを心がけてサービス運営している。
趣味は料理、二児の父。

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