タワーマンションに住みたい人向けにメリット・デメリットをまとめました

交通利便性や生活利便性が高く、ステータスの一つにもなる「タワーマンション」
タワーマンションは沿岸エリアやターミナル駅至近エリアなどを中心に建設されており、昨今ではその人気の高さから「資産性の落ちにくいマンション」としても注目されています。
タワーマンションにおけるメリット・デメリットは、Youtubeでも弊社代表の沢辺が詳しく解説しております。
本記事の主な内容は以下のとおりです。
- タワーマンションは「交通利便性」と「生活利便性」が優れている
- タワーマンションは「資産価値が落ちにくいマンション」として知られいる
- 室温上昇や家具焼け、エレベーター待ちなどタワーマンションならではのデメリットもある
- なるべく値崩れしない物件を購入するためには信頼できる不動産会社に依頼することが重要
タワーマンションは眺望や採光条件に優れるだけでなく、一般的なマンションと比べて共用部が非常に充実していることから、いわゆる「タワマンライフ」への憧れによって購入を決める方も多いです。
しかし、たくさんの魅力がある一方で、タワーマンションだからこそ気をつけるべきデメリットも数多く存在しています。
今回は、タワーマンションの購入を検討されている方に向けて、タワーマンションのメリット・デメリットと注意しておくべきポイントを解説していきます。
目次
タワーマンションはなぜ人気?
タワーマンションが人気の主な理由は「交通利便性」と「生活利便性」が優れていることです。
タワーマンションが建設されるエリアは、沿岸部やターミナル駅の至近エリアなど、限られた一部の地域に集中しています。
これらのエリアは元々住宅の需要が高いか、あるいは地理的に都心部への交通利便性が優れるために、行政主導で積極的なまちづくりが行われた地域です。
一体的かつ計画的に開発されたエリアであるため、マンション周辺は商業施設や公共施設が充実し、交通利便性の高さに加えて生活利便性も優れている傾向があります。
そのため、タワーマンションは中古市場でも流通性が高く「資産価値が落ちにくいマンション」として知られているのです。
そもそも、建物の高さは「都市計画法」によって制限されており、「商業地域」と呼ばれる比較的高い建物が建築できる場所であっても、最高上限を50mに設定していることが一般的です。
したがって、タワーマンションは高さ制限が特別に緩和された数少ない物件でもあり、希少性の高さも人気である理由の一つと言えます。
タワーマンションに住むメリット3つ
まずはタワーマンションのメリットを見ていきましょう。
- 眺望・採光条件が良い
- 共用部が充実している
- 資産性が落ちにくい
眺望・採光条件が良い
タワーマンションにおける魅力の代名詞とも言えるのが「眺望・採光条件が良い」ことです。
先述したように、タワーマンションは高さ制限が特別に緩和された建物であることがほとんどで、その緩和条件として建物の周りに「公開空地」という広場が設けられています。
また、そもそもタワーマンションの建設用地は敷地自体が広いため、必然的に隣地建物との離隔距離が確保されています。そのため、眺望・採光ともに条件が良い造りとなっており、階数が高いほどに好条件となるのです。
共用部が充実している
タワーマンションは共用部が仕様・内容ともに充実している特徴があります。
マンションは、建物の規模や販売価額によって建築時の共用部に充当する原価予算が変わります。
そのため、物件規模が大きく販売価格が高いほど共用部となる床面積が広くなり、また内容も充実する傾向があるのです。
資産価値が落ちにくい
「交通利便性」と「生活利便性」の両方を兼ね備えたタワーマンションは、一般的なマンションよりも流通性が高く、資産価値が落ちにくいと言われています。
また、仮に賃貸に出すこととなった際も、タワーマンションは立地条件が良いため賃貸需要が高く、借り手が見つかりやすいといったメリットもあります。
タワーマンションに住むデメリット4つ
居住性能・資産性ともに優秀なタワーマンションですが、下記のように「タワーマンションならではのデメリット」も存在します。
- エレベーター待ちが生じる
- 室温が高くなりやすい
- 修繕積立金が上昇するリスクがある
- 居住者の年齢や家族構成が様々
エレベーター待ちが生じる
タワーマンションは下層階が共用部や店舗となっているため、実質的に住戸は3~4階から上に位置しており、ほぼ全ての居住者がエレベーターを利用します。
そのため、外出時にエレベーター待ちが生じ、特に朝の通勤時間帯はピーク時となるため時間に余裕を持って外出する必要があります。
日射による室温上昇や家具焼けが生じる可能性がある
タワーマンションは採光条件が優れる反面、日射により室温が高くなりやすい傾向があり、さらに家具焼けのリスクもあります。
特に妻側のサッシ面が広い住戸や西向き住戸は日射時間が長いため、これらのリスクは大きくなります。
一般的にマンション購入者は南方位を好む傾向がありますが、タワーマンションについてはこれらリスクの懸念から、あえて北向きの住戸を優先的に選択される方もいます。
管理費・修繕積立金が高い
タワーマンションは一般的な板状型のマンションと比べてランニングコストが高い傾向があります。
国土交通省の「平成30年度マンション総合調査結果」によれば、一般的にタワーマンションの指標として用いられる「20階以上のマンション」と「19階以下のマンション」を比較した場合、管理費と修繕積立金の合計額の差は約1.3倍であり、タワーマンションの方が高い結果となっています。
またマンション全般に言えることですが、修繕積立金は新築時から年々金額が上昇していく傾向があります。特にタワーマンションはエレベーターや共用部の維持コストが高額となるため、将来必要となる修繕金額の算定が難しく、当初の修繕計画では不足してしまう可能性があります。
居住者の年齢や家族構成が様々
タワーマンションの単身者向けからファミリー向けまで、バリエーション豊富な間取り設定で供給される傾向があります。そのため、居住者の年齢や家族構成が様々であり、住民間のコミュニティ形成が図りづらいと言われています。
また、タワーマンションの販売側も「高いプライバシー性」をアピールポイントとすることも多く、そもそも購入者側もご近所付き合いが少ないことをメリットとして捉えている方のいます。
したがって、住環境や地域のコミュニティを重視する方であれば、特に都心部のタワーマンションの購入はあまりおすすめできません。
タワーマンションを購入する前に注意しておきたいこと
タワーマンションを購入する際は先述した4つのデメリットに注目するほか「将来のリセールバリュー」を慎重に調べておく必要があります。
現時点では、タワーマンションは資産価値が落ちにくいと言われています。しかし、特に湾岸エリアなどでは次々にタワーマンションの開発が行われており、今後人口減少が続けば、どこかの時点で新築・中古を問わず供給過多に陥る瞬間があります。
したがって、購入の時点からエリアにおける立地条件や周辺環境などを分析し、将来にわたってエリアの中でも特異性がある物件かどうか、慎重に見極める必要があるのです。
しかし、これら個別の物件調査やマーケット分析は土地勘や成約事例などの多くのデータが必要となるため、一般消費者には容易ではありません。だからこそ、信頼できる不動産会社に依頼し、物件選定の段階からアドバイスを貰うことが重要です。
おわりに:値崩れしない物件を購入するためにも、まずは信頼できる不動産会社への依頼を
タワーマンションは沿岸エリアやターミナル駅至近エリアなどを中心に建設されており、交通利便性や生活利便性が高いことに加え、タワーマンションに住むことが一つのステータスにもなるため、マンション市場では非常に根強い人気があります。
一方で、日射による室温上昇や家具焼け、エレベーター待ちなど「タワーマンションならではのデメリット」も数多く存在していることから、購入する際は個別のデメリットにも注目しながら選定する必要があります。
また、現時点ではタワーマンションは資産価値が落ちにくいと言われていますが、今後は同エリアにおける集中的なマンション開発や人口減少により、将来どこかのタイミングで供給過多に転じる可能性が非常に高い状況です。
資産価値が下がらない中古マンションの探し方はこちらからご覧いただけます。
したがって、将来なるべく値崩れしない物件を購入するためにも、まずは信頼できる不動産会社に仲介を依頼し、物件選定の段階からアドバイスを貰っておくことが何よりも重要なのです。
この記事を書いた人

スターフォレスト代表取締役増田浩次(ますだこうじ)
埼玉県出身。親族の大半が不動産業界を営んでいたことから、自身も不動産業界へ入って30年近くが経ちます。モットーは、お客さまに喜んでいただけるような的確な提案をすること。お客さまには物件の良いところも悪いところもすべてお話しています。
宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー、損保募集人資格を所持しておりますので、住宅ローンや資金計画のご相談・アドバイスもお任せください。
この記事を監修した人

株式会社ユナイテッドリバーズ代表取締役沢辺敦志(さわべあつし)
千葉県出身。自身の自宅購入時に、不動産仲介会社に不満を持ったことをきっかけに不動産売買仲介業を開業し、不動産仲介手数料無料機構イエフリをオープンさせる。
自身の苦い経験から、受付・接客業務に特にこだわってチームづくりを心がけてサービス運営している。
趣味は料理、二児の父。