不動産広告でよく目にする「建売住宅」
最近は在宅勤務の広がりから、建売住宅の売れ行きが非常に良い状況となっています。

そもそも建売住宅とは、土地と建物をセット販売する「完成住宅」を指しており、土地仕入れや建築原価の合理化により、比較的安価で購入できる住宅として人気があります。

Youtubeでは弊社代表の沢辺が「建売住宅を購入する前に知っておくべき4選」を解説しておりますのでご覧ください。

本記事の主な内容は以下のとおりです。

  • 「建売住宅」とは、土地と建物をセット販売する「完成住宅」のこと
  • 売主である施工会社は「パワービルダー」と呼ばれている
  • 建売住宅の最大の魅力は「価格の安さ」
  • オプション費用は予算としてみておくのがおすすめ

建売住宅は商品によっては仲介手数料をかけずに購入できる場合もあります。今回は建売住宅のメリット・デメリットをご紹介しながら、仲介手数料を無料にできるケースについても解説していきます。

よく聞く「建売住宅」とは?

「建売住宅」とは、土地と建物をセット販売する「完成住宅」のことを指しています。
通常、土地と建物の売主はどちらも同じ施工会社であり、建物完成後に販売開始する物件もあれば、建物完成前の建築中に販売開始するものなど、さまざまな方法で販売されています。

この建売住宅の売主である施工会社は、不動産業界では「パワービルダー」と呼ばれています。
パワービルダーは全国各所に営業所を構え、土地の仕入れから建築、販売までを簡易化・合理化することで短期間に回転させ、とにかく沢山・お手頃な住宅を供給することに重点を置いています。また、このパワービルダーと同等の品質・価格帯で事業を行う一部の工務店や不動産会社も存在しており、これらの住宅も「建売住宅」と区分されています。

建売住宅とよく対比されるのが「注文住宅」です。
注文住宅は土地と建物を別々に購入します。土地は不動産仲介会社を通じて購入し、その後ハウスメーカーや工務店に建物の施工を発注するという流れです。
注文住宅の場合、土地購入から建物完成までは早くても3~4ヶ月程度の期間が必要です。また、オーダーメイドの住宅が作れる一方で、その分費用がかかります。

さらに、住宅業界では「分譲住宅」というジャンルも存在します。分譲住宅は土地と建物のセット販売という意味では建売住宅と変わりません。仕様グレードや街並み形成に重点を置いたデベロッパー(※)売主の住宅を「分譲住宅」、価格に重点を置いたパワービルダー売主の住宅を「建売住宅」と言うように、単にグレード感やニュアンスの違いを表現しているだけです。

(※)デベロッパー:マンション等の不動産開発・企画を行う専門業者のこと。旭化成ホームズや三井不動産など。

建売住宅を購入するメリット

建売住宅には、以下のようなメリットがあります。

  • 価格が安い
  • 実際の物件を見ることができる
  • 短期間で入居することができる
  • 比較的に手続きが簡単

価格が安い

建売住宅の最大の魅力は「価格の安さ」です。
建売住宅の事業エリアは駅から少し離れている場合が多く、土地仕入れコストをなるべく抑えている特徴があります。また、パワービルダーは全国各地で大量に住宅を供給しているため、建物にかかる部材などの調達コストも安く、低価格の実現が可能なのです。

実際の物件を見ることができる

完成した建物内部を確認してから購入できることもメリットの一つです。
ただし、建物着工と同時に販売開始することが多いため、人気エリアの場合は建物完成前に買主が決まるケースもあります。

建物完成前の購入は「想像していたものと違った」という入居後のリスクもありますが、建売の場合は設備機器などの仕様グレードがほとんど変わらないため、近隣の類似物件を内見することで参考とする方も多くいます。この点もある意味では建売住宅のメリットと言えます。

短期間で入居することができる

既に完成している物件であれば、即時入居が可能です。
現金購入の場合、早ければ1週間程度で引き渡しを受けることもできます。また住宅ローンを利用される方については、ローン審査の状況によって異なりますが、概ね1~2ヶ月で引き渡しを受けることが通常です。

比較的に手続きが簡単<

建売住宅は売主がプロであるため、購入や入居手続きに関する手配や書類の準備をスムーズに行うことができます。
さらに、売主の提携する金融機関で住宅ローンを申し込めば、独自に申し込むよりも、審査や手続きが比較的早く進む場合が多いです。

建売住宅を購入するデメリット

続いてデメリットをみていきましょう。

  • 仕様グレードが低い
  • 床面積が制限される
  • オプション費用がかかる

仕様グレードが低い

建売住宅は、デベロッパーが展開する分譲住宅や注文住宅で薦められる設備機器よりも仕様グレードが低いことがほとんどです。

床面積が制限される

建売住宅は建築コストを抑えるために、床面積が25~30坪程度の物件が多い特徴があり、それ以上の床面積を設定している物件はほとんどありません。
極端な話、土地面積が100坪であっても、パワービルダーの建売住宅は広くても30坪程度です。

一般的なファミリーであれば30坪程度でも十分な広さと言われていますが、それ以上の居住面積をとりたい方には、建売住宅はあまりおすすめできません。

オプション費用がかかる

建売住宅は必要最低限の仕様となっているため、物件によっても異なりますが、網戸や雨戸、外構などは基本的にオプション工事となっています。

そのため購入の際は「何が付いていて、何がオプションか」をしっかり確認することが大切です。予算についても本体価格と諸費用のほかに、50~100万円程度はオプション費用として見込んでおくことがおすすめです。

建売住宅は仲介手数料無料で購入できる?

建売住宅は仲介手数料無料で購入できる場合があります。建売住宅の取引に介在する仲介会社は、基本的には売主と買主の両方から仲介手数料をもらえるシステムです。そのため、もともと仲介手数料無料を謳っている仲介会社は、売主からのみ仲介手数料の支払いを受けることで利益を確保しています。

この仕組みがあるからこそ、仲介手数料無料だからといって会社や担当者の質が落ちるというわけではありません。建売住宅の購入を検討されている方は是非ご相談されてみてはいかがでしょうか。

新築一戸建てを仲介手数料無料にできるのはなぜかを、こちらの記事で詳しく解説しています。

失敗しない建売住宅の選び方

失敗しない建売住宅の選び方のポイントは以下の3つです。

  • エリア重視で選ぶ
  • オプション費用は予算としてみておく

建売住宅は「価格の安さ」が最大のメリットです。コストを抑えるために建物自体には特徴が無く、さらに同一のエリアで毎年供給されていることが多いため、建売住宅を検討する際は、はじめからご自身の希望するエリアをしっかり定めてから探し始めることがおすすめです。

また先述したように、生活に必要な最低限の設えしかない場合が多いため、入居時点で満足できる設備を揃えるためには、ある程度のオプション費用は予算としてみておくことが必要です。

おわりに:コスパ重視の方には建売住宅の購入がおすすめ

建売住宅とは、土地と建物をセット販売する「完成住宅」を指しており、土地仕入れや建築原価の合理化により、比較的安価で購入できる住宅として人気があります。
注文住宅の場合、土地購入から建物完成までは早くても3~4ヶ月程度の期間が必要ですが、建売住宅は建物が完成していれば早くて1週間、住宅ローンを利用する場合でも1~2ヶ月程度で入居することが可能です。

建売住宅は価格が安い一方で、必要最低限の設備機器しか備わっていないケースが多いです。
そのため、入居時点で満足できる設備を揃えるためにも、50~100万円程度のオプション費用を予算としてみておくことがおすすめです。

気になる物件がございましたらお気軽にお問い合わせください。
1営業日以内に仲介手数料無料にできるか回答いたします。

この記事を書いた人

スターフォレスト代表取締役増田浩次(ますだこうじ)

埼玉県出身。親族の大半が不動産業界を営んでいたことから、自身も不動産業界へ入って30年近くが経ちます。モットーは、お客さまに喜んでいただけるような的確な提案をすること。お客さまには物件の良いところも悪いところもすべてお話しています。
宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー、損保募集人資格を所持しておりますので、住宅ローンや資金計画のご相談・アドバイスもお任せください。

この記事を監修した人

株式会社ユナイテッドリバーズ代表取締役沢辺敦志(さわべあつし)

千葉県出身。自身の自宅購入時に、不動産仲介会社に不満を持ったことをきっかけに不動産売買仲介業を開業し、不動産仲介手数料無料機構イエフリをオープンさせる。
自身の苦い経験から、受付・接客業務に特にこだわってチームづくりを心がけてサービス運営している。
趣味は料理、二児の父。

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