ペット飼育が可能な中古マンションの上手な探し方と注意すべきトラブルについて

昨今では犬や猫だけに限定されず、爬虫類やミニブタ、カワウソなどもペットで飼育される時代となりましたが、日本のペット飼育率は30~40%程度と、世界の中でも低い水準であることはあまり知られていません。これは、人口一人当たりの敷地面積が狭いという日本の住宅事情にも十分関連していると思いますが、庭などが無く部屋の中でペットを飼わざるを得ないマンションの場合、部屋探しはどのようにしたらよいのでしょうか?

希少なペット可物件は売却時に高く売れることもありますので、ぜひとも親しみのある家を見つけたいものです。

  • ペット可物件は、築40年以降の物件に多い
  • 大規模マンションよりも、小中規模のマンションのほうがペット可であることが多い
  • ペットの飼育可否は、マンション管理規約で厳密に決められており、違反者は罰則や退去が命じられることもある
  • 管理規約には、飼うことができる動物の種類や共有部分でのルールなど、飼育規則が詳細に記載されているため、あらかじめ確認しておくべきである

この記事では、ペット飼育が可能なマンションの探し方について、そのポイントと飼育時の注意点についてご説明していきます。

築年数が古いマンションはペット可が少ないのはなぜ?

「あーあ。このマンションもペット不可だわ・・・なんでこんなにペット不可が多いんだろう」
「たしかにね。ペットブームもあったと思うけど、なんでだろうね?」
「新築のマンションはペット可の物件が多いんだけど、中古のマンションはすごい少ないのよね」
「昔はペットブームじゃなかったからなのかな?」

新築マンションはペット可であることが多いですが、中古マンションにおいてはペット可の物件が少ないといえます。その理由はマンション建設時に設けられたマンション管理規約が原因となっています。

マンションのルールが決められた管理規約について

新築マンションの購入には手が届かないという方でも、リノベーションされた中古マンションを購入するという選択肢を選ぶで、新築同様の内装のマンションを購入することができますが、そのようなマンションの場合、ペット不可が多いといえます。

実は、ペット飼育の可否は、マンションの管理規約によって決められていますが、最初に作られるのはマンションの販売当時です。つまり、中古マンションの場合は数十年前のトレンドに合わせて管理規約が作られていますが、昭和の時代にはペットの鳴き声などがマンションで生じるトラブルの原因とされ、ペット飼育不可の管理規約が設けられたマンションが多かったといえるのです。

マンションの管理規約はそのマンションのルールブックですから、規約違反は厳しく注意され、それが「共同の利益」に反する場合には迷惑行為の停止や罰金が命じられるだけではなく、最悪の場合は専有部からの退去を命じられる可能性もあるのです。

管理規約は簡単に変えられない

では、時代に合わせて管理規約をペット飼育可に変えるだけで、中古マンションであってももっと購入希望者が増えし、物件の価値自体が上がるのでは?と思いがちですが、実はマンションの管理規約は簡単に変更できるものではありません。

まずは、理事会や専門委員会での検討から始まり、住民への説明会を実施し、総会(管理組合)での特別議決が必要となりますが、規約の変更については区分所有者の4分の3以上の出席および議決権の4分の3以上の賛成が必要であり、そもそものハードルが高いといえます。

もちろん、ペットアレルギーを持つ家族の方や、ペットの鳴き声や臭いを怪訝する方もいらっしゃる中で、大きなマンションになればなるほど、ペット可に変更することは難しいといえるでしょう。

ペット可マンションの上手な探し方

  • 築40年よりも築浅のマンションを選ぶ
  • 大規模なマンションは除外する
  • ペット可であっても、飼育可能な種類や頭数について、確認しておく
  • 飼育規則についても、あらかじめ確認しておく

それでは、ペット可の中古マンションを探すためには、どうしたらよいのでしょうか?ペット不可の対象となる動物は犬、猫、鳥などの全てが該当するのでしょうか?

ズバリ、築年数やマンションの規模で絞り込む

先に述べたとおり、マンションの管理規約はマンション建設当初に決められていますのが、ペットを飼う世帯が増えたとされているのが1980年以降です。つまり、築40年よりも築浅の物件であれば、ペット可の物件が見つかりやすくなるといえるでしょう。

また、マンションの規模が小さければ小さいほど、管理規約の変更がしやすくなるため、大規模マンションではないマンションを選ぶことも、ペット可マンションを見つけるコツをいえるでしょう。

さらに、公式な見解とはいえませんが、管理規約を変えるまでには至らないものの、実際には多くの世帯の方がペットを飼っているという、事実上ペット飼育可であるマンションも増えてきているといえます。マンションの口コミなどを見ていると、そのあたりの情報が含まれていることもありますので要チェックです。

飼育可能なペットの種類とは?

ペットといえば、犬か猫が一般的ですが、ヘビやトカゲなどの爬虫類、鳥、ミニブタやカワウソ、さらには昆虫や熱帯魚もペットといえばペットですから、どのようなペットを飼ってよいかについては、あらかじめ確認しておくべきといえるでしょう。

一概にペット可といえども、「猫ならOK」、「小型犬2匹までOK」など詳細に決められている場合や、制限外として自由に飼ってよいペットの種類も存在します。また、インターネット上の情報だけではわからない飼育規則についても、不動産会社を通じて確認してもらうとよいでしょう。

ペット可マンションはトラブルが多い?

ペットを買いたいからペット飼育可能なマンションを選ぶという方だけではなく、ペットは飼いたくないけどマンションの条件が合うからペット可の物件を選ぶという方もいらっしゃると思います。ここでは、ペット可物件でよくあるトラブルについて、ご説明していきます。

管理規約以外のペットを飼う

先に述べたとおり、マンションの管理規約には飼育可能なペットについて詳細に決められています。ペットの種類だけではなく、飼っても良い数やサイズなどが挙げられるでしょう。もちろん、管理規約以外のペットを飼っていることは契約違反になるため、見つかった場合には管理組合に相談され、悪質な場合には専有部分からの退去を命ぜられる可能性もありますので、十分に気を付けましょう。

犬や猫の鳴き声、臭いのトラブル

ペットの中でも、犬の鳴き声については特にトラブルになりやすく、無駄吠えは厳禁です。小さい時からのしつけをしっかりして、できる限り無駄吠えを避けるようにしましょう。また、猫に関しても発情期などは盛んに鳴くことがありますので、ベランダへ放し飼いをしている場合などに騒音トラブルにつながる可能性があります。また、犬などの足音についても、フローリングの場合には響く可能性があるため、注意に必要しましょう。

さらに、糞尿の処理についても十分に気を遣わなければいけません。ゴミ出しをまとめて行おうとベランダに放置しておくことで、周囲の住宅へ臭いが届いてしまう可能性があります。こまめなゴミ出しを心掛けましょう。

以外に気を遣う共有部分の使用方法

専有部分以外は、すべて共有部分であるという扱いが一般的ですから、特に散歩が必要な犬の場合など、廊下やエレベーター、正面玄関などにおけるペットの移動には十分に気を付けましょう。一般的には飼い主のマナーとされる場合が多いですが、小型犬のみしか許されていないマンションなどでは、共用部の移動は抱っこをするように決められている場合もありますので注意しましょう。

中古マンションを購入するときの注意点はこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

おわりに:ペットは家族として迎え入れ、責任をもって飼育しましょう

いざ購入したマンションに引っ越してみたら、飼っていたペットが飼えないルールだったと判明すれば、ペットを手放すしかありません。しかし、これは飼育放棄と同じことです。

ペットを生涯に渡って責任をもって飼い続けることができるように、マンションの管理規約やペットの飼育規則をあらかじめ確認しながら、物件を探すよう心がけましょう。

この記事を監修した人

宅地建物取引士小林弘卓

長野県軽井沢生まれ、群馬県高崎市育ち。教員免許を取得したのち、教育関係の仕事に従事も、現場にて母子家庭や貧困家庭を目の当たりにし、何か役に立つことはできないかと決起。ファイナンシャルプランナー2級およびAFP、宅地建物主任者の資格を取得後、家計のやりくりから投資運用などお金のアドバイスだけではなく、様々なお悩み事を第3者の視点でアドバイスすることを目的とした「トータルアドバイズ」代表として活動。九星気学鑑定士としての人生相談も好評を得ている。

個人ブログ:https://ameblo.jp/total-advise-company/

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