小規模マンションと大規模マンション、あなたに合うのはどっち?徹底比較でピッタリの住まいを見つけよう!

マンション購入は人生の大きな買い物。
だからこそ、後悔しない物件選びが大切です。
駅近で便利な大規模マンションにするか、落ち着いた環境の小規模マンションにするか…
悩ましい選択ですよね。
この記事では、小規模マンションと大規模マンション、それぞれのメリットとデメリットを具体例を交えて詳しく解説。
あなたの希望に合ったマンション選びをしっかりサポートします。
YouTubeでも宅地建物取引士である代表の沢辺が解説しております。実際にご紹介した物件についても説明していますので、こちらもご視聴ください。
目次
物件の定義
マンションの規模について、明確な法的定義はありません。
一般的には、50戸未満が小規模マンション、100戸以上が大規模マンションと分類されています。
小規模マンションの魅力と注意点
4つのメリット
小規模マンションには、以下のようなメリットがあります。
1. 管理組合の運営がスムーズ
居住者数が少ないため、意見の集約や修繕などの合意形成がしやすいです。
管理組合の運営は、多くの場合、委任状の提出に基づいて行われます。
そのため、実際の作業は委任状の回収が中心となります。
とはいえ、戸数が少ない方が、全体の管理やコミュニケーションは円滑に進みやすいでしょう。
2. エレベーターの待ち時間、部屋までの距離が短い
居住者数が少ないため、朝の忙しい時間帯でもエレベーターの待ち時間が短く、エントランスから自分の部屋までの移動がスムーズです。
3. 他の居住者と顔を合わせやすい
全員の顔がわかる程度の規模だと、自然と挨拶を交わしたり、ちょっとした世間話をしたりする機会が増えます。
また、知らない人が建物内に入ってくるとすぐに気づくため、防犯面でも安心です。
4. 静かで落ち着いた住環境
低層の建築物しか建てられないエリアの小規模な物件は、周囲が閑静な住宅街であることが多いです。
5つのデメリット
1. 共用施設が充実しにくい
戸数が少ないため、維持費の問題から、キッズルームやジムなどの共用施設は設置しづらいのが現状です。
駐輪場やゴミ置き場などの通常設備はありますが、それでも管理費は他の物件と同じか、むしろ少し高い可能性があります。
ゲストルームや会議室などの豪華な共用部は、期待できないでしょう。
2. 駐車場や駐輪場の不足
敷地が限られていることが多く、駐車場や駐輪場の数が足りなくなる場合があります。
特に車や自転車を日常的に利用する方は注意が必要です。
大規模マンションでも同様の懸念はありますが、小規模マンションでは設計段階で考慮されていないと問題が発生しやすい傾向があります。
3. 管理組合の役員が回ってくる頻度が高い
少人数で管理組合を運営するため、役員の負担が大きくなる場合があります。
役員をやりたくない方にとってはデメリットとなるでしょう。
4. 周囲の環境変化リスクがある
近隣の空き地などに高い建物が建設されると、日当たりや景観が損なわれるリスクがあります。
購入前に周辺の開発計画などを確認しておきましょう。
5. 管理費・修繕積立金の負担が大きい
規模が小さいため、大規模修繕工事などの費用を少人数で負担することになり、1戸あたりの負担額が大きくなる傾向があります。
※国土交通省が平成29年5月に実施したマンション大規模修繕工事に関する実態調査から計算
【大規模修繕工事費の比較】
30戸以下のマンションの場合
平均3,500万円(1戸あたり116万円)
150戸以下のマンションの場合
1億2,500万円(1戸あたり83万円)
※30戸以下の物件の方が33万円高い結果に!
高さがある物件の方が修繕費は高くなる傾向にあるので、戸数だけでなく高さも考慮する必要があります。
大規模マンションのメリットとデメリット
4つのメリット
1. 好立地にあることが多い
駅直結のタワーマンションなど、利便性の高い立地にあることがあります。
2. 共用施設が充実している
戸数が多いため、トレーニングルームやパーティルーム、ゲストルームなど、様々な共用施設が設置されているケースが多いです。
商業施設が併設されている物件もあり、生活の利便性も高いです。
3. 駐車場や駐輪場が充実しやすい
敷地が確保されているため、十分なスペースの駐車場や駐輪場が設置されていることが多いです。
ただし全部の大規模マンションに当てはまるわけではありません。
実際に駐輪場の空きがなく、物件の見学を取りやめたケースもありますので、事前の確認が必要です。
4. 管理費・修繕費が比較的安い
スケールメリットが働き、管理費や修繕費は小規模マンションよりも安価になる傾向があります。
大規模物件の方が、金銭的なメリットは大きくなります。
資産価値が維持できる中古マンションの選び方は、こちらの記事で詳しく説明しています。
5つのデメリット
1. 居住者同士のコミュニティが希薄
居住者数が多いため、ご近所づきあいが希薄になりやすいです。
マンション内のイベントなどで交流を深める工夫が必要となるでしょう。
大規模物件でも、コミュニティが活発なところもあります。
居住者による自発的なマンション管理がニュースでも取り上げられました。
お子さんが楽しんで参加する餅つき大会や居住者によるマンションサイトの運営など、コミュニティが活発だと物件の価値も上がりやすくなります。
参考:イニシア千住曙町
2. 管理組合の運営が複雑
居住者数が多く、意見の調整が難航することもあります。
投資目的の区分所有者は、居住者とは異なる意見を持つ場合があり、合意形成に時間がかかるケースもあります。
1LDKや1ルーム物件は投資目的の所有者、別の階ではファミリー層が居住しているマンションなどは、このような問題が起こりやすいです。
3. 共用施設の使い勝手が悪いことも
共用施設が充実していても、ファミリー向けに偏っている場合など、自分にとって使いにくいと感じるケースもあるかもしれません。
事前にどのような設備があるか、また利用状況などを確認しておきましょう。
4. 外に出るまで時間がかかる
特にタワーマンションは、エレベーターの待ち時間やエントランスまでの移動に時間がかかることがあります。
5. エレベーター問題
特に朝の通勤時間帯はエレベーターの混雑が予想されます。
特に築年数が経っているタワーマンションでは顕著な問題です。
解決している物件もあるので、事前に確認をしましょう。
まとめ:マンション選びは規模だけじゃない!あなたのライフスタイルに合った物件を選ぼう
小規模マンション
- メリット:静かで落ち着いた住環境。顔見知りのコミュニティ。
- デメリット:管理費・修繕積立金が高額になりやすい。
大規模マンション
- メリット:資産価値の維持が期待できる。充実した共用施設。
- デメリット:住民関係の希薄化。外出までの時間の長さ、エレベーター問題。
最終的には、ご自身のライフスタイルや価値観に合ったマンションを選ぶことが重要です。この記事で紹介したメリット・デメリットを参考に、最適な選択をしましょう。
こちらの記事では、中古マンションを購入する際に参考にしてほしいポイントをまとめています。
この記事を書いた人

株式会社ユナイテッドリバーズ代表取締役沢辺敦志(さわべあつし)
千葉県出身。自身の自宅購入時に、不動産仲介会社に不満を持ったことをきっかけに不動産売買仲介業を開業し、不動産仲介手数料無料機構イエフリをオープンさせる。
自身の苦い経験から、受付・接客業務に特にこだわってチームづくりを心がけてサービス運営している。
趣味は料理、二児の父。
【保有資格】宅地建物取引士、FP他