30代ファミリーが賢く中古マンションを選ぶための5つのポイント

30代でファミリーを持つ方にとって、マイホーム、中古マンションの購入は人生における大きな決断です。
将来のライフプランを描きながら、住宅ローンや物件の状態など、様々な要素を考慮しなければなりません。
例えば、30歳で35年ローンを組むと65歳での完済となり、「定年までに完済できるしちょうどいい」と金融機関は判断しますが、定年後も安定した収入が確保できるか、長期的な視点で考える必要があります。
この記事では、30代ファミリーが中古マンションを購入する際の注意点と、賢く物件を選ぶための5つのポイントを解説します。
- 無理のない返済計画の立て方がわかる
- ローン控除の活用方法がわかる
- ペアローンのメリット・デメリットがわかる
- マンションの管理状態の確認方法がわかる
- 売りやすさ・貸しやすさの視点がわかる
YouTubeでも宅地建物取引士である代表の沢辺が解説しております。具体的なエピソードを交えて説明していますので、より詳細を知りたい方はこちらもご視聴ください。
目次
1.無理のない返済計画を立てよう
中古マンション購入で最も重要なのは、無理のない返済計画を立てることです。
最近は、新築マンションなどでペアローンを組む方が6~7割にものぼると言われています。
共働きを前提とした返済計画は、出産や育児休暇などで収入が減少した場合にリスクとなります。
例えば、時短勤務で手取りが変動した場合でも返済可能かどうか、ファイナンシャルプランニングのソフトなどでシミュレーションすることが重要です。
シミュレーションの方法がわからない場合は、ファイナンシャルプランナーに相談してみるのも良いでしょう。イエフリでは無料で対応させていただいています。お気軽にご相談ください。
参考:Financial Teacher System 9(ファイナンシャルプランニングソフト)
無料で高精度なライフプランシミュレーションソフトFinancial Teacher System
2.ローン控除をフル活用しよう
共働き世帯であれば、住宅ローン控除をフル活用しましょう。
住宅ローン控除は、2,000万円の借入金額の上限に対して、0.7%を掛けた額が納めた所得税から還付される制度です。
年によって期間が変更となる場合がありますが、下記では10年間で計算しています。
例えば2,000万円の借入金額であれば、(2,000万円×0.7%×10年間=)140万円が還付されます。
※借りたタイミングにより、13年分還付されます。
ペアローンであれば、それぞれ控除を受けられるため、合計280万円もの還付を受けることが可能です。
さらに、物件価格や金利によっては、0.169%といった低い金利で借り入れができれば、ローンを組んでいるのにプラスになるケースもあるため、積極的に活用しましょう。
3.ペアローンのリスクを理解しよう
ペアローンは、夫婦それぞれが借入者となるため、ローン控除を最大限に活用できるメリットがあります。
しかし、連帯保証となるため、万が一離婚した場合にはリスクとなる可能性もあるため、注意が必要です。
4.管理状態を確認しよう
中古マンションを選ぶ際には、管理状態をしっかりと確認しましょう。
周辺環境、例えば駐輪場が整理整頓されているか、廊下にはみ出して物が置かれていないか、ゴミ捨て場は清潔に保たれているかなど、目に見える部分はもちろんのこと、重要事項調査報告書、総会の議事録、長期修繕計画、管理規約などの書類も確認することが重要です。
これらの書類から、管理費や修繕積立金の状況、滞納の有無、機械式駐車場の空き状況などを把握できます。
機械式駐車場に空きが多い場合、メンテナンス費用と利用料のバランスによっては、居住者全体でマイナスを負担する可能性があるため注意が必要です。
確認すべき書類
- 重要事項調査報告書
- 総会の議事録
- 長期修繕計画
- 管理規約
中古マンションの選び方について、下記の記事で詳しく説明しています。
5.売りやすさ・貸しやすさを考慮しよう
将来の転勤や家族構成の変化などを考慮し、売りやすさや貸しやすさも物件選びの重要なポイントです。
「資産価値を維持できる物件」や「リセールバリューの高い物件」を求める方も増えていますが、30代の方は、転勤や子供の進学など、将来のライフイベントによって住み替えが必要になる可能性があります。
注意したいのは、売却しにくい物件を選んでしまうと、すぐに引っ越しができなかったり、売却までに時間がかかったりすることです。
また、金融機関の許可を得ることができれば、転勤などで一時的に賃貸に出すこともできます。
その場合でも、すぐに借り手がつくかどうかを考慮しておきましょう。
動きやすい物件を購入しておくことで、人生においていろんな選択肢を取りやすくなります。
「マンションレビュー」のようなサイトを活用し、現在の閲覧人数、過去の売買履歴や賃貸履歴を確認しましょう。
例えば、11月に3LDK東向きが47万円で貸し出されていたとして、その後値下げされているか確認することで、賃貸需要を把握できます。
賃貸は立場を変えてみると、他人のローン返済を賃料という形で肩代わりしているようなものです。
賃貸に出す場合は、賃料収入でローン返済額をカバーできるかを確認し、マイナスにならないように注意しましょう。
まとめ:中古マンション購入を成功させるために
中古マンションの購入は、人生における大きなイベントです。
この記事で紹介した5つのポイントを参考に、購入プロセスを進めていきましょう。
- 資金計画を綿密に立てる:返済能力を正確に把握し、無理のない範囲でローンを組みましょう。
- 住宅ローン控除を最大限に活用する:共働きであれば、ペアローンを活用して控除額を増やすことを検討しましょう。
- マンションの管理状態を徹底的に調べる:書類確認だけでなく、現地で自分の目で確かめることが重要です。
- 将来のライフプランを考慮する:売却や賃貸の可能性も視野に入れ、流動性の高い物件を選びましょう。
- 専門家の意見を聞く:ファイナンシャルプランナーや不動産会社に相談し、客観的なアドバイスをもらいましょう。
このようなポイントを一つ一つ丁寧に確認していけば、安心してマンションを購入することができます。
この記事を書いた人

株式会社ユナイテッドリバーズ代表取締役沢辺敦志(さわべあつし)
千葉県出身。自身の自宅購入時に、不動産仲介会社に不満を持ったことをきっかけに不動産売買仲介業を開業し、不動産仲介手数料無料機構イエフリをオープンさせる。
自身の苦い経験から、受付・接客業務に特にこだわってチームづくりを心がけてサービス運営している。
趣味は料理、二児の父。
【保有資格】宅地建物取引士、FP他