中古マンション購入時にやりがちな失敗と対策を紹介

新築分譲マンションは高価で手が届かないという方にとっては、中古マンションは割安で魅力的な物件です。しかし、中古であることで購入前にチェックすべき項目は多いといえます。
具体的には、以下の内容をしっかりとチェックすべきでしょう。
- 購入時に注意すべきこと(過度な値引き交渉、住宅ローン控除適用可否)
- 修繕と管理について注意すべきこと(管理の内容、修繕積立金の値上がり)
- 付帯設備について注意すべきこと(付帯設備の確認)
- リフォームに関して注意すべきこと(保証の範囲)
- その他の注意事項(周辺情報、駐車場の有無、資産価値の有無)
この記事では、中古マンションを購入する際に注意すべきポイントを5つに分類し、その内容と対策を詳しく説明していきます。
また、Youtubeでは弊社代表の沢辺が「購入してはいけないマンション例」をより詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。
目次
中古マンション購入時にやりがちな失敗例の5分類と対策
「この中古マンション、すごいお得じゃない?」
「本当だ!駅からこんなに近いのにこの値段は掘り出しものだね!」
「でも、中古マンションって本当にお買い得なのかな?設備が古かったりするだろうし。」
「たしかに。リフォームはしているみたいだけど、構造は変わらないもんな…」
中古マンションを購入する場合には、新築マンション以上に情報収集や確認が必要です。確認が漏れた結果、何かと費用がかかり、新築マンションを買ったほうがよかったと後悔することも少なくはないのです。
購入時の失敗例
購入時の失敗例としてよく挙げられるのは「過度な駆け引きや価格交渉による破談」です。売主も多少の値引きは想定しているものの、重要なことは本当に買う意思があるのかという見極めになります。購入申し込みをしてから、契約の直前で値引きを条件に駆け引きをすることは明らかなマナー違反といえるでしょう。売主も買主を選べるということは肝に銘じておきましょう。
また、節税効果の高い「住宅ローン控除の適用外だった」という失敗例もあります。住宅ローン控除は現在も時限措置の延長で適用となっていますが、登記免責が50㎡以上であり、耐震性能を有していることが条件となっています。築年数によって必要とされる条件が異なるので、十分に注意しましょう。
対策はマナーと事前確認
値下げ交渉の目的は、購入を前提としていることを忘れてはなりません。どうしても欲しい物件ではあるが、自身の予算では厳しい、住宅ローンが通らないかもしれないなど、購入意欲が前面に押し出されていれば売主も配慮してくれるといえるでしょう。そして、値下げ交渉を依頼するタイミングは、購入申し込み時がベストです。契約直前での交渉は避けるようにしましょう。もちろん、価格にも常識があります。数百万円の値引きはやりすぎであり、せめて十万円以下の端数切りなどをお願いすべきでしょう。
住宅ローン控除の適用があるかないかについては、自身で調べるよりも仲介をしてくれる不動産会社に聞くほうが良いでしょう。適用有無すら調べてくれないような不動産会社は、敬遠してもよいかもしれません。
修繕と管理に関する失敗例
管理費と修繕費はマンション特有の費用であり、家賃と同じく、住んでいる以上は払い続けなければならない費用です。特に修繕費に関しては、築年数によって高額になるほか、臨時修繕積立金として特別徴収されることもあります。「せっかく賃貸物件を出てマイホームを購入したのに、管理費と修繕費が高く、住宅ローンの支払いと重なって家賃以上の出費」となってしまったという失敗例もあるのです。
また、「管理規約が厳しすぎて生活がままならない」という失敗例もあります。マンションは専有部と共有部に分かれているのがポイントで、駐輪場や共用廊下、階段は当然ですが、ベランダや扉の外壁は共用部とみなされています。そのため、自由に色を変えることなどは厳しく禁じられていたり、場合によっては洗濯物を干せないルールが記してあるマンションもあるのです。もちろん、ペット可である物件であっても、その内容は厳しく制限されている場合もあります。
対策は事前確認
修繕費の値上がりや管理規約については、購入前に不動産会社に調べておいてもらいましょう。あらかじめ修繕費の値上がりを配慮しながら、返済プランを立てることが重要です。また、管理規約についてもあらかじめ不動産会社に確認し、可能であれば現物をチェックすべきでしょう。
なお、管理の状況について、内覧時に確認しておくことも重要です。毎月管理費は請求されているものの、掃除ができていなかったりする場合もあるのです。集合玄関や集合ポスト周りを確認すれば、管理の状況はそれなりに見分けがつくでしょう。
付帯設備についての失敗例
付帯設備とはエアコンや給湯器、照明などのことで、契約時に室内についている設備が付帯設備なのか、それとも残置物なのかによってその対応は大きく異なります。残置物とは前マンションオーナーが利用していたものであり、基本的には中古マンションの引き渡しは残置物なしです。つまり、居住中の中古マンションを購入する際に行う内覧時にあった設備が、すべて残されていると考えてはいけないのです。「あるはずのエアコンが無かった」というトラブルは良くある失敗例です。
対策は事前確認
付帯設備表と物件状況確認書については、これらの付帯設備の有無だけではなく、使用状況を表す重要な書類です。これらの説明には十分な時間をかけてもらうようにしましょう。
リフォームに関する失敗例
たとえばリフォーム後の中古マンションを購入した場合、「壊れた箇所がリフォームの保証範囲外であり、自腹で修繕しなければならなかった」というのも良くある失敗例です。リフォーム物件は新築物件ではありません。全面リフォームと言われていても、過信せず、その保証範囲をしっかり確認しておくべきでしょう。
対策は事前確認
リフォームされた箇所だけではなく、リフォームの保証範囲についてもしっかり確認しておくべきでしょう。さらには保証期間についても把握しておかなければ、修理を依頼しようとしたら期限が切れていたというケースも少なくありません。
その他の失敗例
その他の失敗例としては中古マンションに限定されませんが、「引越しをしてみたら周囲の騒音がひどかった」「眺望が良いと思っていたのに目の前にマンションが建った」「駐車場が満車で別の場所に借りざるを得なくなった」「いずれは売却しようと思っていたのに資産価値が無く売却に苦労した」などが挙げられます。それぞれ事前確認であらかじめ対策できる内容といえるでしょう。
失敗例とあわせて中古マンション購入時の注意点を確認しておきましょう。こちらの記事で詳しく解説しています。
対策は事前確認と信頼できる不動産会社選び
全ての失敗例を通じて得られる教訓は、事前確認を怠らないことと、信頼できる不動産会社を選ぶことに尽きるといえます。
事前確認は漏れなく、遠慮せず
中古マンションは思いのほか事前確認すべきことが多いことがお分かりいただけたと思いますが、全てを記憶しておくのは難しいでしょうから、チェック表などにまとめて1つずつ確認していくのが現実的でしょう。不明な点は不動産会社に確認するか、不動産会社を通じて売主に確認してもらうようにしましょう。
中古マンションの中には現況が居住中であり、なかなか確認しづらいことがあるかもしれません。それでも購入後に判明して後悔するよりは、現在の住人に聞いてしまうほうが確実です。事細かに聞くことで敬遠される可能性もありますが、後々のトラブルは売主も避けたいでしょうし、かえって購入意思が強いと判断される場合もあるといえます。
中古マンションの売買に実績があり、要望に応えてくれる不動産会社を選ぼう
これだけ確認することが多いのですから、一人の力で全てができるわけではありません。時には不動産会社の協力を得たり、不動産会社を通じて確認してもらわなければならないことも多くあります。そのため、中古マンションの売買に実績が無ければ、確認した資料を取り寄せること自体にも手間がかかるばかりか、適切なアドバイスを得ることはできません。
さらに、確認事項の多さに嫌な顔をするような不動産会社も避けるべきでしょう。特に中古マンションの購入については、適切できめ細やかなサポートを行ってくれる不動産会社を仲介して行うべきでしょう。
おわりに:中古マンションの購入は特に入念に時間をかけて
せっかくのマイホームを購入して、生活をしはじめた後にさまざまなトラブルが発生することは避けたいと思うのは当然です。その対価として、事前確認は入念に時間をかけて行いましょう。そして、事前確認の手助けをしてくれるのが売買の仲介をする不動産会社です。不動産会社選びも重要であることを頭に入れておきましょう。
この記事を監修した人

宅地建物取引士小林弘卓
長野県軽井沢生まれ、群馬県高崎市育ち。教員免許を取得したのち、教育関係の仕事に従事も、現場にて母子家庭や貧困家庭を目の当たりにし、何か役に立つことはできないかと決起。ファイナンシャルプランナー2級およびAFP、宅地建物主任者の資格を取得後、家計のやりくりから投資運用などお金のアドバイスだけではなく、様々なお悩み事を第3者の視点でアドバイスすることを目的とした「トータルアドバイズ」代表として活動。九星気学鑑定士としての人生相談も好評を得ている。