中古住宅購入時に失敗しがちな4つのポイントと3つの失敗回避策

マイホーム選びの条件として立地を重視すると、どうしても新築物件の購入は、価格のハードルが上がってしまいます。しかし、中古住宅であれば価格を抑えながらも、思わぬ掘り出し物を見つけることができる可能性もあるのです。

しかし、そんな中古住宅を購入する場合にはいくつかの注意すべきポイントがあります。

  • 内覧時に分からない部分や目に見えない部分に欠陥がある
  • 資産価値が無く、住宅ローンの審査に通らない可能性がある
  • 建て替えができない立地にある
  • 住宅に関する証明書類が揃っていない場合がある

この記事では、これらの注意すべきポイントと、問題解決のために行うべき3つの手段について分かりやすく説明していきます。

Youtubeでは「買っちゃダメな中古戸建の特徴8選」など、弊社代表の沢辺が詳しく解説しております。

中古住宅購入時に失敗しがちな4つのポイント

「この物件、都心近くなのにこんなに安いよ!」
「ほんとだ!通勤も楽になるし、子供たちも喜ぶに違いない。」
「でも、建物がちょっと古いかもね。」
「まぁ、いざとなったら建て替えればいいじゃん?」

中古住宅の中には掘り出し物といえるような物件が見つかることもありますが、安さだけに注目するのは危険です。住宅の保証期間(不適合期間は売主が個人の場合3ヶ月が多く、売主が業者の場合2年間)が過ぎてから住宅に問題が出てくれば、自費で修繕するしかなく、結果として割高の物件を購入することになってしまうため、注意が必要です。

見た目では分からない部分の傷み

綺麗に見える住宅であっても、内部の構造まで確認することはできません。耐震性に問題がないか、断熱材に問題がないか、リノベーションに耐えうる構造をしているかなど、確認すべきことは多くありますが、これらは壁の内部の問題ですから、見た目で判断することは難しいでしょう。

また、良く問題となるのは、雨漏りなどの水漏れに関する不具合です。わざわざ内覧を雨の日を選んで行くことは稀でしょうから、実際には水漏れや水の流れが悪くて、天井や床下に水たまりができるなど、建物が傷みやすい状態になっていることもあるのです。

資産価値がなく、住宅ローンが組めない可能性も

住宅ローンを組む場合に重要とされるのは、借主に返済能力があるかという観点だけではありません。万が一支払いが不能になった場合に、その物件を売却して未返済分を相殺できるか、つまり、物件に担保としての価値があるかどうかについても審査されるのです。

土地には資産価値は残るといえども、建物に資産価値が無いと判断された場合、住宅ローンに通りづらい可能性もあります。特に、築20年以上経つ中古物件を購入する場合については注意が必要でしょう。

なお、中古物件の価格推移などについては、こちらの記事をお読みください。

建て替えができない立地や証明書類が揃っていないことも

他にも、割安ではあるものの「再建築不可物件」として売り出されている物件もあるため、十分に注意しましょう。これは、建築当時には問題が無かったものの、建築後の建築基準法改正によって、接道義務を満たすことができなくなってしまった土地を指します。

主に都心部などにおいて、一部整備が遅れている地域に見かけられますが、周りが住宅に囲まれた、俗にいう袋地などが「再建築不可物件」該当します。この場合、建築されている建物へのリフォームは可能であるものの、建物を建て壊して新たな住宅を建てることができないため、あらかじめ注意が必要です。

なお、住宅に関する様々な書類が紛失している場合もあるため、十分に注意しましょう。建物を真横から見た姿を描いた「立面図」や、柱や梁を確認するため「伏図」などを含めた「設計図面」、保守点検時の「補修履歴」、そして、建物建築時の「建築確認通知書・検査済証」などが残っていると安心です。

購入前に知っておきたい3つの失敗回避策

先に述べた4つのポイントをチェックするために、どのような回避策が考えられるのでしょうか。まずは自分自身でできること、そして、心配な場合には専門家に任せることも時には重要です。

自分自身でできる各種書面の確認や、雨の日の内覧など

まずは、自分自身でできる対策を漏れなく行いましょう。売主に対して各種書面が揃っているかの確認を漏れなく行うことや、雨の日の内覧などが挙げられるでしょう。築年数や耐震性などについては、書面があれば確認可能ですし、書面が揃っているという事実だけでも、一定の品質が担保されている証にもなります。

また、わざと雨の日に内覧をしてみると、雨漏りなどが無いかについての一定の確認ができます。住宅内の天井を見るだけではなく、可能であれば天井裏や床下を覗かせてもらうとよいでしょう。もちろん、屋根で受けた雨がスムーズに地面まで流れ付いているかの確認も重要です。

一般的には、雨は屋根から谷板金と言われる谷間に流れる、もしくはそのまま横樋(よことい)と呼ばれる雨を受ける横長の配管に流れ落ちます。さらに、縦樋(たてとい)と呼ばれる住宅に垂直に付けられた配管を通って、最終的には排水口へ導かれるようになっています。この水の流れが雨量に対して少なければ、正しく雨水が運ばれていない証拠になるでしょう。

専門家によるホームインスペクションを受ける

先に述べたように、一定の不具合については自分自身でも確認は可能とはいえども、やはり調べられることには限界があります。そんな場合には、住宅の専門家のホームインスペクションを受けることも検討すべきでしょう。

ホームインスペクションとは住宅診断のことで、建築士などが専門家の立場から、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、費用の概算まで確認してくれるサービスです。日本ではあまりなじみが無かったサービスですが、海外ではごく一般的であり、その利用率は不動産取引の8割ともいわれています。

専門家が診断してくれるため安心ではありますが、不動産会社である売主があっせんした業者については、中立性が担保されるかについては十分注意が必要です。また、診断の内容によって、5~数十万の費用がかかることもデメリットですが、今後の暮らしの拠点となるマイホームのためと考えれば、十分な費用対効果が見込めるのではないでしょうか。

信頼できる不動産会社を選ぶのも大切なポイント

もちろん、購入する相手が信頼できる不動産会社であれば、そこまで心配する必要は無いともいえるでしょう。担当する営業マンとの相性も重要ですが、不動産会社の基本的な情報はインターネットで確認が可能ですし、自治体のホームページなどで過去に違反のあった不動産会社を確認することも可能です。

もちろん、口コミサイトなどで調査することもできますが、情報は必ずしも正しいというわけではありませんので、その内容は参考程度にしてくのがよいでしょう。どちらかといえば、より客観的に確認が可能な、免許番号の更新回数の確認や、宅地建物取引業者名簿の確認、業界団体への加入状況などを調べることで、その不動産会社の信頼度を知ることができます。

おわりに:中古住宅には注意すべきポイントが多い

中古住宅は、物件の良し悪しを度外視して単純に売主の都合で割安で売却されていることもあり、場合によっては掘り出し物を見つけることも可能ですが、注意すべきポイントは新築物件よりも多いといえるでしょう。

しかし、今後の家族のための生活拠点となることを考えれば、割安であるかどうかというよりは、重要なのはいかに快適に居住できるかです。費用はかかるものの、ホームインスペクションなどを利用して、安全と安心を担保することも重要といえるでしょう。

この記事を監修した人

宅地建物取引士小林弘卓

長野県軽井沢生まれ、群馬県高崎市育ち。教員免許を取得したのち、教育関係の仕事に従事も、現場にて母子家庭や貧困家庭を目の当たりにし、何か役に立つことはできないかと決起。ファイナンシャルプランナー2級およびAFP、宅地建物主任者の資格を取得後、家計のやりくりから投資運用などお金のアドバイスだけではなく、様々なお悩み事を第3者の視点でアドバイスすることを目的とした「トータルアドバイズ」代表として活動。九星気学鑑定士としての人生相談も好評を得ている。

個人ブログ:https://ameblo.jp/total-advise-company/

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